

2025年2月5日おすすめ店舗情報
みなさんこんにちは!
まつガスblog第4号は、女鳥羽川沿いに佇む、松本らしい蔵作りで落ち着いた趣のお店『女鳥羽そば』さんのご紹介です。
インタビューを通して地元の方から観光客まで愛される理由を見つけてきました!
今回もとっておきのお料理をご紹介いたしますので、ぜひご覧ください。
今回お話を伺ったのは店主の武井 俊介(たけい しゅんすけ)さん。
お店の歴史についてお聞きしました。
--お店の創業はいつですか?
昭和27年です。「ちきりや工芸店」の前店主の丸山 太郎(まるやま たろう)さんが創業者です。
丸山太郎さんの民芸の器などをいろんな方に見てもらいたいという思いから、民芸の器などを使用したそば屋さんを始めることになり、職人として迎えられたのが先々代です。当時の店名は「がんこあん女鳥羽そば」というのですが、そばの味や雰囲気を損なわないよう、そばが出る前にビールは1本までだとか、子供は入っちゃいけないなどと言われていました。その後、私の父である先代が継いだときには親子連れのお客様も入れるお店にして、現在は小さいお子様からご高齢のお客様まで、幅広い年代のお客様にご来店いただいております。
--武井さんの経歴について教えてください。
高校の食物科を卒業して、その後に東京の目白にある「和幸(わこう)」という懐石料理屋で、6年ほど勉強させてもらいました。それ以降ずっと女鳥羽そばにいます。
--続いて、そばのこだわりについて教えてください。
うちは完全自家製粉です。中山周辺のそば畑のそばを使っているのですが、殻がついた状態で仕入れて、それを磨いて石抜きして、皮をむいて、1階にある石臼で挽いて、ふるいで振るって、ようやく粉が出来ます。そこからそばを打ったり、「女鳥羽の友」というメニューのそばがきを作っています。
看板メニューの「三重(みかさね)そば」は、先々代のときからあるメニューです。当時は盛そばのようなシンプルなものが多かったのですが、三重そばは海苔、とろろ、抹茶が一度に味わえる斬新なそばでした。それがずっとうちの名物です。
--そばつゆのこだわりはありますか?
そばつゆはしっかりと本節と昆布で出汁を取ってあります。味は少々薄めですが、出汁が効いたつゆです。 召し上がってもらえば感じてもらえるかと思います。
--季節限定メニューもあるようですね。
はい、うちの季節限定メニューは、野菜の旬にあわせて提供しています。
例えば、ねぎそばはこの時季の期間限定で出させてもらってますが、松本一本ねぎをふんだんに使用した贅沢な一品です。
松本一本ねぎは、普通のねぎと違って栽培時に手間がかかる分、味に特徴が生まれ、加熱前は辛みが強いのですが、熱が加わるとすごく甘みが増します。
このように松本一本ねぎや両島なすなど、地元の人しか食べないようなものをいろんな方に召し上がってほしいという思いがあります。
--素敵なこだわりですね。試食が楽しみです!
では次に、ガス器具についての質問です。ガス器具はどんな時に使用されていますか?
そうですね、、例えば鴨ロースの低温調理にはコンベクションオーブンを使用していますし、そばを茹でる時にはそば釜を使用しています。ガスはもう吹きこぼれるぞってときに火を消せば、ちゃんとそこで熱が切れてくれるんです。電気だとそこがなかなか難しいんですよね。あとは火力調整で言えば、0.1ミリつまみを動かすだけでも全然違ってくるんです。とんとんって叩くくらいの微調整もしています。熱を入れたいように入れられる、切りたいときにちゃんと切れる、これって料理を作るうえですごく大事な要素なんです。
--とてもありがたいお話が聞けました。最後に、松本の魅力について教えてください。
松本の魅力はなんといっても景色ですよね。自然豊かでどこを見渡しても山があるっていうところはなかなか他にはないんじゃないかなと思っています。
--観光客は女鳥羽そばさんに来られますか?
来られる方は多いですね。上高地に行ってから、うちで食事して帰る方も多いですし、長野市から来ましたっていう方もいます。今はインバウンドで外国の方の来店も増えました。
松本の民芸家具なども使っているので、そういったものにも触れながら、召し上がっていただきたいなと思っています。
--質問は以上です。お時間いただきありがとうございました。
女鳥羽そばの名物!<三重(みかさね)そば>
1段目はシンプルな盛りそば。そばつゆは鰹節が効いた出汁でそばの旨味をしっかりと際立てています。シンプルが故にそばの香りや美味しさをしっかり感じることができました。
2段目はとろろそば。山形村の長いもは粘りが強くて、弾力がありました。
とろろとつゆの相性がよく、とろろがしっかりと絡み合ってよりつゆを持ち上げてくれる頼もしい存在で、厚みのある美味しさでした。
3段目は抹茶そば。抹茶に塩味が加わると抹茶が際立ちます。麺自体に練りこまれた茶そばよりも、お茶の香りを感じることが出来ました。
そして、この時季だけの<ねぎそば>
手の凝った「松本一本ねぎ」は火を通すと甘くなる。ねぎの甘みとそばの旨味が掛け合わさって寒い時季にいい!
湯気と共に上がってくる香りと合わせて楽しむことが出来ました。
黒七味をかけて食べるのがおすすめです。
武井さんの温かいお人柄と温かいおそばで寒い冬を乗り切れそうです!
続いて<鴨ロース>
「1番おいしく食べてもらえる厚さで」という武井さんのこだわりがあります。
とても厚みがあって、食べ応えのある一品です。
鴨の臭みはなく、初めてでも食べやすくとても美味しかったです。
ゆず胡椒と合わせて食べるのがおすすめです。
最後に<女鳥羽の友>
こちらは “そばがき” にこしあんとみそ漬けがのった一品です。
“そばがき” とはそば粉を練ってもち状にしたものです。こしあんの甘味にみそ漬けのほのかな塩味、モチモチとした食感にさわやかなそばの香り、まさにそば屋さんならではの甘味です!
ぜひ温かいうちにいただいてください。
以上4品ごちそうさまでした!
いかがでしたでしょうか?最後までお付き合いいただきありがとうございました。
前回に引き続き、おすすめのお店を紹介させていただきました。
今後も松本地域の魅力をみなさまにお届けしていきますので、ぜひご覧ください♪
女鳥羽そば様、お忙しいところありがとうございました!
―取材班一同―
女鳥羽そば
松本市中央3丁目4-8
TEL:0263-35-8502
HP:https://www.metobasoba.com/
営業時間:11:00~17:00頃まで(おそばが終わり次第終了)